自然とともに暮らす

お金がない、アウトドアは したい。

夏の風物詩を頂く。

いつも通りの暑い夏。近所の公園にて散歩をしていると道にセミが落ちているのが見えた。なんだセミ爆弾か。と思いちょっかいをかけようとしたが、その瞬間私の頭に食べるという選択肢が浮かんだ。

というのも、セミという昆虫は産まれてから死ぬまで、一生樹の樹液しか吸わないで生きているため不純物が少なく、昆虫食入門にぴったりな虫だそうだ。

という話を聞いていたため、生きている状態のが手に入ったら食べれるという思考が頭で生まれ、捕獲するに至った。入れる容器を買うために水を購入したので実質100円で購入したようなものなのだが。

f:id:mist204:20190815233824j:plain

その後も軽く探してみると、合計で三びきのセミを見つけることができた。もちろん死にかけて落ちていたものや羽が曲がって飛べないものたちばかりだが。写真で右下にいるのがミンミンゼミで、それ以外の二ひきがアブラゼミだ。ちなみにアブラゼミのうち一ぴきはオスだったようで、捕まえる時鳴かれて周りから変な目で見られないか怯えてしまった。


取って来たセミだが、食べるのは初めてなので何にしようか悩んだ。しかし、初めて食べるなら素材の味わいを知るべきだということでシンプルに素焼きにすることに。飛ばないようにするのと、口に残るらしいので羽をむしり取り、油はひかないでフライパンで炒る。少し分しか作らない時に活躍するのが卵焼き用フライパンだ。f:id:mist204:20190815234409j:plain

そして、羽を取ると意外と小さいことがわかる。

そして完成。

f:id:mist204:20190816222756j:plain

一番左がミンミンゼミで、残りの二匹がアブラゼミ

ついに身近な生き物を食べる段階まで来たのだが、この状態になっているセミを食べることは、味以外に躊躇う理由は無かった。

食べてびっくり、食感から味わいまでエビに近い味がするのだ。すんでいるところから食べているものまで違うのにどうしてここまで味が似るのかというほどエビに近かった。お尻の方は豆板醤などに入っている発酵したソラマメみたいな味わいもあったが、一匹丸のままで食べるならエビだと思って構わないほどのものだ。


そんなに乱獲するのも手間なので今年はもう食べることはないと思うが、来年は素材の味を活かしつつ料理と呼べるレベルのものを作るのと、部活の仲間を誘ってセミ実食会をやるという2つの目標ができた。次の日も同じ公園に行ったが、低いところに止まっている個体なら元気でも素手で捕まえられるので十匹くらいは手に入りそうだ。

f:id:mist204:20190816223608j:plain

夜になると幼虫も発見できたが、夜ではないといけないことを考えると食べることになるのは数年先になると思われる。


ということで、初めての自給昆虫食はセミになったのだが、捕まえる手間や味を考えても入門にはぴったりだと思わされた。ただ唯一問題があるとすれば雄を捕まえるとうるさく鳴かれるところくらいか。